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君へ贈る愛の唄
第12章 守るべきもの
深夜になり仕事が終わると、私は待たせていたタクシーに乗り込んだ。
「いつもの所へお願いします」
「かしこまりました」
ーーーー
しばらくして着いた先は…
24時間保育の託児所。
「こんばんは!」
「ハーイ」
私は出てきた保育士さんと笑顔で会話し、広間で寝ている我が子を抱き上げた。
「星矢(セイヤ)、遅くなってごめんね〜。さっ帰ろう」
「ん…ママ…」
まだ眠たそうな星矢を起こすのが、ちょっとかわいそうになる。
「ありがとうございました」
「またね〜、星矢くん!」
「うん」
ーーーー
自宅マンションに戻って、やっと一息…でもないか。まずメークを落としたら、星矢とお風呂に入るのだ。
「ママ〜、水鉄砲やってぇ」
「いいよ〜、それっ」
「きゃははは!!」
ピューッと指の間から出るお湯に、星矢は大はしゃぎする。
2才になったとたん、ほんとに良くしゃべるようになった。
親子の大切なひととき…。
かわいくてたまらない私の宝物。
星矢は
私と拓也との、子どもだった……。