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愛しては、ならない
第14章 檻の中の愛
いつの間にか、俺は彼女を見下ろす程に背が伸びて、彼女の手を包み込む事が出来る程掌も大きくなり、そして、例え彼女が抵抗しても、力ずくでその身体を思いのままにする事も出来るのだ。
――今、其処にあるソファに押し倒してしまえば……
今夜は、悟志も居ない。邪魔は入らない。
「……ひっ……く」
俺が、こんな事を考えているとは全く知らない彼女は、涙が収まりそうにない。
多分、俺のせいなのだ。
俺を見つけ、温かい家庭に迎えてくれて、優しく情を注いでくれて来たこの人を、俺は怖がらせて悲しませているのだろうか。
この人を好きになる事は、やはり罪になるのだろうか?