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愛しては、ならない
第14章 檻の中の愛
重い身体を無理矢理起こしカーテンを開けると、憎たらしい程の良い天気だった。
晴れやかな空の色に反し、俺の気持ちはどん底まで落ちているが、いつまでも寝室に籠っていたら、また淫らな欲が沸いてきてしまい、無為な時間を費やしてしまうばかりだ。
俺はクローゼットから服を出し、一つ一つ身に付けて行く。
机の上の、スマホが震えた。
合格祝いに悟志が持たせてくれたのだ。
(――所詮俺は、まだあの人に養われている子供に過ぎない……
彼女を奪うにも、俺には何の力もない……)
震えるスマホをぼんやりと眺めて居たが、これ以上考え事をしていても何もならないと思い直し、スマホを取る。
清崎からのメールだった。