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愛しては、ならない
第15章 檻の中の愛②
――好きです……――
耳元で囁かれた剛の低い声が、あの日から頭を離れない。
囁かれ、抱き締められ、気絶してしまい、目が醒めた時には、あれは夢の中の出来事だと思っていた――
なのに、彼は私に口付けて愛の言葉をくれた。
幾度も幾度も、夢に見たシーンが現実とは思えずに、私は夢見心地でいたが、彼にブラウスを引き裂かれた時に漸く我に返ったのだ。
私を見詰める剛の目は、今まで見たことが無い程に凶暴な光を帯びていて――つまり、男が女を欲しがる目をしていたのだ。
覆い被さられている時に当たる彼の身体の中心の猛りは、恐ろしい程に硬くて熱くて、自分が切り裂かれてしまうのではないかとさえ思った。
彼の荒い呼吸、情欲にぎらつく瞳、乳房を揉みしだいた指の感触を思うと、今でもゾクリとし、甘い疼きに襲われいてもたっても居られなくなる。