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愛しては、ならない
第36章 愛憎



「菊野……?」


剛が怪訝な顔を向けるが、私は何事も無かったかの様に声をかけた。


「朝御飯、出来てるから……

ご飯とパン、どっちがいい?」


「菊野さ――」



彼が何かを言う前に、リビングのドアを開け放し、私は背を向けてキッチンへ行く。

身が切られる様に痛くて、辛い。

でも、あのまま彼に身を任せて抱き締められたままでいたら、また私は……



「お~!剛い!おっはよ~」



真歩が片手を上げて彼に声をかけると、剛は礼儀正しくお辞儀をした。



「おはようございます」

「ん~今日もハンサムね~!

どう?高校生活は!?ラブレター何通貰った?

校舎裏へのお呼びだしとかあった~?」

「……そんなもの、ありませんよ。

もしもあったとしても、俺は興味ありません」



剛はカウンターに腰掛けて、私をチラリと見る。

目が合って、危うくカップを落としそうになるが、彼の手が私の掌ごとカップを持って支えた。

触れ合う手。

このまま離したくない――と一瞬頭の中を掠める。

けれど、彼は私を見詰めたままでカップを取り、私は自分の手を離す。









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