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愛の儀式/私を調教(おと)してください
第3章 鏡の前で
 
 「おはよう美穂。朝早くからどうしたんだい───」

 三度の呼び出し音の後、謙二の低い声が聞こえた。
胸が高まる、身体が火照る─────

 「謙二さん……わ、私……」

 恥ずかしさのあまり言葉が詰まる。
小さな声で「お願い……」とだけ伝え、謙二の声を待つ。

 「悪い子だね、美穂。これから仕事だというのに身体が疼いているのかい?やらしいんだね美穂の身体は───。でも嬉しいよ、朝早くから美穂の声が聞けて……。僕も早く美穂の声を聞きたいと思っていたところなんだ」

 私も嬉しい……。でも、いやっ、焦らさないで……
早く、早く虐めて────

 「美穂……これから出勤なんだよね?今どんな格好してるんだい、教えてよ───」

 鏡の中の自分を見ながら謙二に答える。
白いブラウス、膝上のタイトスカート、ベージュのストッキング─────

 「可愛い格好だね、美穂。通勤する君の姿が僕の目に浮かぶよ……。服の下はどんな下着をつけているんだい?教えて───」

 ポッと顔が赤くなる。
言えない……恥ずかしくて言えないよ────

 「美穂、部屋に鏡はあるかい?全身が映る大きな鏡だよ────え?今ちょうど姿見の前にいるのかい?自分のやらしい身体を見て疼いていたんだね、やらしい女だね美穂は。じゃあ姿見の前に立ってごらん────ゆっくりとブラウスのボタンを外すんだ。一つずつ、ゆっくりとだよ────」

 言われるがままブラウスのボタンを一つずつ外す。
ゆっくり、ゆっくりと──────

 胸元の肌が露わになり、やがて胸の谷間が鏡に映る。
見慣れたはずの身体なのに、すごく恥ずかしい────。
まるで謙二の手で脱がされているみたい。

 「教えて……ブラジャーは何色なんだい……」
「ぴ、ピンク色です……薄いピンク───」
「ピンク色かい、やらしいね。ショーツは何色だい?スカートは履いたままでストッキングを脱いで……。脱いだらスカートを捲るんだ。ショーツが見えるまでだよ」

 


 
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