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透明な鎖
第1章 被虐性愛
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「そうだな。つーかお前の家知りたかっただけだし」
……しまった。
そう言われればそうだ。
マンションまでならまだしも、これで部屋番号まで知られてしまった。
「……知ってどうするんですか」
「また明日の夜来るから」
先輩は思いもよらない一言を口にする。
「そんな、明日なんて……」
「なんかあんの?」
「いや、そういうわけじゃ……」
特に予定があるわけじゃないし、先輩が来るのが嫌なわけでもない。
先輩と昨夜あんなことになった以上、今更警戒することもない。
そもそも先輩は、元彼だし……。
「じゃあ明日の夜、絶対来るから。待ってろよ」
先輩はそう言って踵を返し、ここまで乗ってきたエレベーターへ乗り込む。
……まだいいなんて言ってないのに。
「はぁ……」
一つため息を吐くと、あたしは部屋の中へと入った。
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