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第12章 その12 あっ、ｺｺにも長編が☆

――――なんてこった。
これは、マズイ。


嵯峨野春人〔ｻｶﾞﾉﾊﾙﾄ〕24歳は、初春の早朝にパニックに陥っている。


1人暮らしのワンルームマンション。
ストレートで難関私大A大学の医学部に合格。着実に単位を修得し、頭の良さプラス人間的な器用さもあり教授からも期待と嫉妬が入り交じる視線を毎日受けてきた。
この春からインターンとして都心から離れた地域の大学病院で研修生になるところ。
外科志望である。


医者の卵だ。


医学生という1つの『ブランド』。
加えて春人は容姿にも恵まれている。
切れ長の整った目に鼻筋も通っている。口はキュッと甘く、小顔で背も高い。


染めていないのに少し茶色いネコっ毛。
白い肌に、幼少期から剣道で鍛えた締まった肉体。


頭脳明晰でありながら容姿も抜群の美しさ。