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本日もエロ日和なり
第12章 その12 あっ、ココにも長編が☆
葵だ。
会えた………


葵は、ミニチュアダックスフントの散歩中のようだ。ダックスフントを抱えて、横断歩道まで周りこちらに走ってきた。

はぁはぁ息が切れている。ダックスフントは大人しく抱っこされていた。「げ……、元気っ?」

「元気元気。葵は?」

「元気だよ………」

沈黙のあと、
俺は「葵に会いたくて、探してた」と告げた。

葵はパッチリした目を更に見開き、
「う、嘘だ。あたしを脅しに来たんでしょ。大学生って嘘ついたから。
だって、あの後部屋行ったのに居なかったもん!
九州行くってのも嘘でしょ!」


俺はバッグから免許証と身分証を出し、
葵の目の前に提示する。
「俺は、あの時A大学の医学部生で現在は北九州のB大学病院在籍の医者。
外科医の卵。……部屋は、予定よりも早目に引き払ったから」


「―――君に会いたくて。葵の顔が見たくて休暇を取ってここまできたんだ」


葵は、
身分証を読んだ。
そして…
「あたしは、笹原葵。町田学園中等部3年。自宅は向こうの筋2㎞くらい先のマンション……
これは、本当に本当。」

「うん。知ってる」

「あっ。この子は弥太郎【ヤタロウ】♂……現在朝の散歩中………」

ぷっ。ダックスフントにヤタロウって…
「あっ…、い、今バカにした!嘲笑ったね!ダックスフントにヤタロウっておかしいって笑ったでしょ!」
顔を赤くして、
葵は震えながらがなる。


俺は葵の肩に手を置いて、
嘲笑ってないよ。
バカにしてない。
葵の顔が見たかった。
元気にしてるのか?
笑ってるかな?
気になった。
心配した。
――恋とか愛とか分からない。けど、君に会いたいと思ったんだよ。


葵は驚いた顔になる。
やっぱりかわいい。
そしてくしゃっと泣き顔になった。

とりあえず、話をしよう。何でも言ってくれ。
話してくれ。
気が済むまで。
俺で良ければ―――――


葵は「居なくて辛かった………居てよ…」と呟き、
弥太郎♂がキャワン!と元気よく声をあげた。


空には日が昇り、
街を包み込むように照らしていた。


〜〜end〜〜
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