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第13章 その13

（はぁ………）
優美はダウンジャケットを羽織り近所をトボトボ歩いた。
通りに出てブラつこうかな……と思う。

盆、正月。親族が集まる時期。

やはり親や親戚からの『独身実家住み』オンナに対する風当たりはきつい……


『彼がいる』と言ったらそれはそれで「早く結婚しなさい」とせっつかれるのは目に見えてる。


だから身内では姉にしか祐司のコトは話してないのだ。


気が滅入るなぁ。
元旦、散歩といって飛び出したは良いが…
通りは家族連れ・老夫婦・カップルばかり。
皆朗らかな顔をして歩いている。

「もう！
そうだ、どうせ明日明後日は旅行する予定だったんだし！
明日だけでも気晴らしにお風呂入りに行ってこよ〜♪」
自宅から徒歩15分の地域に【スーパー銭湯】がある。
身体だけでもゆっくり休めてこようっと。

そう決めて帰路についた。