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第14章 その14

帰宅して夕飯の準備をするが、
どうもポーッとしてしまう。

ジャガイモを切りながら、「やだ〜〜〜、まだときめきって残ってたのね」
と1人言をいっていると、

「何がぁ？」
と娘の留衣がヨーグルトを食べながら立っていた。

「ぎゃっ！アンタ帰ったなら『ただいま』
言いなさいよ」

「言ったじゃん。
ママが聞いてなかったんじゃん〜〜〜』

ヨーグルトの容器をゴミ箱にポイッと投げてスプーンも流しに投げる。
セーラー服のままだ。

「これっ、ちゃんと静かに置きなさいっ。着替えてから食べなさいっ。
女の子でしょ」


「はいはーい（テキトー）」とキッチンを出ていく。

（はぁ……せっかくときめいてたのにな。
一瞬のロマンスだわね）