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本日もエロ日和なり
第28章 その28
短髪だからドライヤー不要。

洗いざらしておくと乾く。

その間に着替えて、
警備バイトの準備をする。

夜9時50分に自転車でアパートを出る。


30分走ると警備会社の支所に着く。
プレハブ小屋のような建物。

『おはようございます』


挨拶をすると、
室内に居た社員が『おー』と返した。

他のアルバイトたちは無言。
アルバイトといっても副業なのか、
30代・40代の既婚男性ばかりだ。


『暑くないですか?
扇風機つけましょうか』
腰を低くして先輩方に訊ねる。



アルバイトの1人が『いいよ、
まだ4月だしな』と軽く笑った。




―――ヘコヘコしておくと誰からも嫌われない。


秋は転々としながら学んだ。
気の弱さもあるんだけれど、
どうも威張ったりしゃしゃり出るのが苦手な質だ。




他のバイトが出勤してきて、
ワゴン車で現場へと移動する。


――夜間の工事現場での警備はキツイぶん実入りがいい。
朝になると脚が棒になる。真冬と真夏は過酷。
メットを被りランプバーを振っていると、外車らしき車が通過していく。


窓からポイッとゴミを投げて。


チラリと同年代くらいの男の顔が見えた。
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