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宮殿への道
第2章 全身脱毛
 もう1人とは背中合わせとなるかたちになり、後ろには女人が並んでいるため、こちらから様子を伺うことはできない。
美夏は恥ずかしさのあまり、目をそらし続ける。
先生の足音が近づいてくる。
2人の間に立ったようだ。
「鏡の中の自分の目を見て立て。」
美夏は指示通り視線を動かした。
自分の裸をまじまじと見る機会など、普通の生活をしていたらなかなか無いだろう。
恥ずかしい部分をさらけ出し、真っ赤になりながら立っている自分と目が合う。
鼓動が激しくなり、呼吸が浅くなる。
「それが今のお前たちの姿だ。しっかり目に焼き付けておけ。」
 そう言うと、先生は女人に指示を出した。
言われた通り女人は道具の準備を始めた。
クリームと思われるものが2種類、タオル、先端にかけて細い小さなおしゃぶりのような物。そして、これから着ると思われる洋服とは言えない薄さの布が、傍の椅子に用意される。
 
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