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淫らで素直な彼女。
第1章 試着室
「裾直し必要だったら、言って下さいね。
試着が終わりましたら、お呼び下さい」

彼女も仕事向きな会話で俺を試着室に案内する。

試着室に俺が入り、カーテンを閉める瞬間、
彼女は人目を盗み、俺にキスをする。

「後でね」

小さな声で彼女は言うと、ウィンクした。

唇に残る、彼女とのキスの感触と口紅の淡い香り。

試着室の鏡に映る俺は照れる。

照れてるだけならいいけど、下半身も元気になる。


『沙織‼︎
当分、出られねーぇーよ!!』

でも、そんなドキッとする様な事に慣れてない俺は、
照れながらも、彼女にハマってゆく。

『ヤバイなぁ‥』
彼女と知り合ってから、心の中で呟く様になった。


少し冷静さを取り戻してから、
彼女が選んだスーツを試着してみる。

紺のスーツに青いシャツ、同系色のネクタイ。

「たまには冒険したら?」と渡されたピンクのネクタイ。

「えっ!ピンク⁉︎」

「似合うよ。
きっと」

ニッコリ笑って、そう言った。


絶対、自分では選ばない色だけどね。
試着だけなら、まぁ、いいかぁ。
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