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淫らで素直な彼女。
第8章 ロマンス
「夏樹が高2の時に付き合っていた咲良(さくら)
俺、好きだったんだよね」

「咲良を?」

「あぁ、ずっと片思いだった」

「知らなかった」

「お前、鈍感だもん。
それからだな‥‥
俺、好きになったら、誰かに取られる前に、自分のものにしたいって思ったのは。

あの時は、夏樹を少し恨んだ。
今じゃ、いい思い出だけどな。
でも、俺が咲良を好きだって言ったら、
夏樹は咲良と付き合わなかっただろ?」

「分からないけど、
多分、すげぇー悩んだ」

「夏樹が悩むより、
咲良に幸せになって欲しかった。
だから、泣く泣く諦めたんだぞ。
今だから言うけど」


「翔って、
いい奴だなぁ‥‥
俺が女なら、惚れていたかもな」

「3秒で振ってやる」

「やっぱ、前言撤回」


酔った男の昔話。
酔って素直に話せる話って、
そいつの心がよく見える。

いい奴と友達になれた俺は幸せだ。

ここは俺が奢るよ。

お前が好きだから。
男としてな‼︎




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