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初めて知る痴愛の味
第5章 気持ちを懐かしむということ
翔子とはこの後も少しだけ外で話してパーティー会場に入っていく


扉を開けると見知った顔が何人か集まって話しているのが見えたのでそこに加わっていろいろと懐かしく思い出を語り合った

話し込んでいてふと横をみると東を見かけたどうもあまり良い話ができなかったのだろうか
非常に暗そうだった

本人に話を聞くのは気が引けたので秋嶋さんに事情を聞くことにした

数分すると彼女の顔を見つけたので声を掛ける

「秋嶋さん久しぶり俺昭雄だけど分かるかな?」恐々としながらというのが表面にでていたかもしれない

「昭雄君久しぶりだ。うわ!全く変わってないよその性格といい顔といい」と驚いたという顔を作って東との間に何かあっただろうことを悟らせないようにしている

「ちょっと話してもいいかなできれば二人で話せるといいんだけど」と尋ねてみると

「あ~。うんいいよこっちも話そうと思ってたことあったし」

そんな会話をして彼女を引き連れて再び扉の外に出る
駆け引きだとかあまり得意ではないので率直に聞いてみる
「東となんか話していたのか?」

「東君から話を聞いたの?」の質問に


「いや、アイツ表情が暗かったからさちょっと気になっちゃって」

「そのことなんだけどねさっき昭雄君に話そうと思ってたっていったでしょ?そのことと今の質問って結構関係があることなんだよね」と意味深長な台詞を返してきた


「実はね東君が落ち込んでいたのは私と話していたからじゃないんだよ」と続けるが

さっきの彼女の言葉の意味を考えているうちにこの台詞も頭に入ってきたため少し間があってから驚いて

「え?」と聞き返す

「東君が話していたのはきっと吉田麗子さんだよ」と彼女は考える間を与えさせてくれない


唖然としていただろう顔を彼女に晒し、再び「え?」と聞き返してしまう


だがこの時は少しだけ心当たりのある出来事があったということを思い出したのだ


それは私がまだ吉田麗子と付き合う前、

東や他の男友達と好きな女の子について話していた時の事なのだが

アイツはその場で好きな人を言わなかったし、二人で話した時も私の好きな女の子の名前を聞くだけ聞いて教えてくれない

こういうちょっとずるい奴はいるかもしれないが彼の性格を詳しく知っている私にとってその出来事は不思議な思い出だったのだ
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