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初めて知る痴愛の味
第10章 自分の気持ちに気づく時
実家に到着する前から山と枯れ草一色の田んぼが一面に広がっていてあたりを歩いている人は全くと言っていい程見当たらないのでひどく物侘しさを感じる
実は前回来た時はいろんな都合もあって夏休みの時期であったその時もこの道を取ったけれどもその時は見るものすべてに命が溢れていて田んぼの辺りには農作業やお隣さんとお話をしている人がいるそれを燦燦と太陽が照らしていてとにかく活気に溢れているような印象を受けた


そんなこともあって少しだけ不安になっている

車で速度を落としてゆっくりと目的地に近づいているのだけれどもそれだけ車の中にいる時間も長くなるそのためこのざわついた気持ちを舗装されていない道の振動が助長させた


そして以前訪れた時と変わらない家の前で車を止める
その光景に少しだけ安心するけれどもそれだけでなく玄関で迎えてくれた二人の変わらない姿と笑顔が見られてさっきまでの不安は跡形も無く消えてしまった

ついたのは夕方頃で一時間程だろうか?5人で近況を話したりした後にお婆ちゃんとお母さんと私が台所に立ち、お父さんとお爺ちゃんで晩御飯ができるまでいろいろなことを話していたようだ
晩御飯はとても豪華であった
でも私とお母さんはちょっとした手伝いをしただけでこの机に並べられた料理はお婆ちゃんが全て作ったようなものである

全てに手を付けたがどれもとてもおいしかったということとお母さんが作るご飯に味付けが似てるということが印象的だった

その日から一週間程この家で過ごすことになるのだけれども前回ここに来た時よりも楽しい
恐らくだけれども前回は所謂大人の会話に入ることができなかったからだと思う
自分はまだまだ子供で話の内容自体を理解することができず、だから興味すら示すことは無かったのだろう自分では自覚することは無かったけれども着実に大人の階段を上っているのだとこの時実感することが出来た

年は明けて自宅に帰る日はあっという間に来てしまった
また舗装されてない道をゆっくりと帰るのだけれどもこの時は振動なんてあまり気にすることは無かったのだ

自宅に帰ってからは休み明けに行われる授業の予習や前年で勉強したことの復習をしたりなんとなく炬燵でテレビを見たりする

一日中家に一人でいることもあった為学校がある時よりも寂しさを感じることは増えていた
早く学校に行きたいと思うのも自然なことであった
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