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ドアの隙間
第4章 頭と心と身体
朝の日差しで目覚めた時、私はまだ義父の腕の中にいた。

「おはよう。お目覚めかい?」

「……私、ずっとこのまま……」

「あぁ、お陰で腕が疲れた、ははっ」

「……あの、寝てないんですか?」

「君がそばにいるのに、眠れると思うのかい?」

優しい微笑みだった。

「……我慢できるんですね」

「まるで拷問だ」

「……ぷっ、あははは」

「そんなにおかしい?」

「えぇ、お陰で目が覚めました。お義父さん、おはようございます」

私はベッドに正座して、義父に深々と頭を下げた。

「おはよう、奈津美さん」

義父はあくびをしていたが、私は構わず洗面所へ行き顔を洗った。
嬉しかった。なぜか楽しかった。
義父とのセックスは私を翻弄してやまない。頭の中まで凌辱するいやらしさで私を狂わせ、深い快感へと導いていく。
たが普段の義父は、どこと無く可愛らしく滑稽で、温かい優しさがあった。

私は彼が好きだ。でも口にしてはいけい。悟史を愛しているし、三人になってしまった家族を大切にしたい。
それが崩れてしまったら、あの家から出ていくのは誰でもない、この私だった。
やっと見つけた安心できる居場所を、自ら壊したくはない、絶対に。
悟史は、私を愛しているのだろうか。あの電話の声が気にかかる。
私は自分の犯している罪を棚にあげ、悟史を問いただす計画を立てようとしていた。


ホテルを後にした私達は、街に繰り出し、ジーンズとセーターを買って着替えた。

「お化粧していないから恥ずかしいです」

「大丈夫だよ。一晩中眺めてたけど、変じゃなかったよ」

義父は優しく笑った。

ランチを取った後は映画を見に行ったが、義父は私の肩を借りて、ほとんど眠っていた。
テロとの戦いで爆破シーンが多く、内通者を糾弾していくという波乱のストーリー展開を、義父は熟睡で切り抜けた。

「感動的な場面がたくさんあって、癒されましたね。うるうるしました」

私は嘘を言った。

「あぁ、なかなか良かった」

「どんな所が良かったですか?」

「ん? 君と同じ」

「え、ビルが崩壊したところですか?」

「え、うん、そうだよ。確かゴジラが出てきた」

「あぁ、あれには私も驚きました」

「え? そうなの?」

私達は腕を組んだまま沈黙し、笑い合った。



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