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私は犬
第15章 初体験*
綺麗に洗えと言われて、大至急かつ速やかに、迅速に、おマンコを3回洗った。大急ぎでナイティを突っかぶり、リビングに行くと、音羽さんが手に何かをぶら下げて部屋に入ってくるところだった。

間に合ったみたい。良かったわ…。見ると、手にしていたのは2本のワインと1つのグラスで。それを見て、急に嬉しくなった。だって

「お前、どっちが飲みたい?」

「俺のお薦めは…。」

「そっちの赤いやつ。シシーがいいわ。」

「………へぇ。これ知ってたのか。」

知ってるも何も。卒業記念にみんなでラッパ飲みした貴腐ワインの中の1つよ。それ。

「そちらのエノテークのロゼよりずっと好き。」

「……………。甘党かよ…。」

甘い方が美味しいじゃない。何言ってるのかしら?

「このコブレットは…。」

「ヴァカラの去年のクリスマスのやつね。あるパーティーでお土産に配られて。生産総数は150個よ。」

うちにも2客あるわ。だってみんなで作ったんだもの。

「へえ…。まあいいや…。ここに座れ。」

音羽さんは、ソファーに座りながらそう言って、自分の隣をポンポンと2回叩く。

促されるままに腰を下ろすと栓をそっと抜いて、グラスにワインを注ぎ始めた。


※※※※※※※※

※どちらもピンク色ですが、エノテークは高級シャンパーニュ(ドンペリ)、比べるとシシーはお安めなワインです。
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