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私は犬
第21章 赤い紐*
21時少し過ぎに自宅へ戻ると、音羽さんがいた。お風呂に入ったみたいで部屋着姿だった。

「おかえり。遅かったな。」

えーっと…。こういう時はなんて言うんだっけ?

「お前が赤いスカート履くなんて、珍しいな。」

えっと、えっと…。

「ただいま…。お休みなさい…。」

挨拶したから大丈夫。後は服を着変えて寝ればいい…。

バスルームから出てベッドへ潜り込む。このまま目を閉じて眠れば朝になる…。だから大丈夫。

・・・・・・・・・・・・・・・

誰かが髪を撫でている。誰だろう…。私、今日は、ちょっとだけ疲れたの。だからもう少しだけ、そうしていてくれると助かるわ。

朝になったら元気になるから。いつものように頑張るから。だから、そんなに心配しなくても大丈夫よ…。

明け方、目を覚ますと隣に音羽さんが寝てた。なんでこの人がここにいるんだろう……。

えっと、何をすべきかしら?たまには、きちんと運動すべきよね?走ればいいかしら?ジムにマシーンがあったわね…。それがいいわ。

ベッドを抜け出そうとすると、身体に回された腕の拘束が強くなった。

「…こら。まだ寝てなさい。まったくお前ってやつは…。」

もぞもぞと身体を何かが這いまわる。ナイティのボタンの隙間から手が入ってきて、おっぱいを触っている。裾がたくしあげられて、パンツの中に手が差し込まれる…。

ああそうか。セックスしなきゃね。契約だから。これで残りは後45回……。
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