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私は犬
第21章 赤い紐*
寝ているのに身体がゆらゆら揺れている。目の前に音羽さんがいる。おマンコの中に、おチンコが入ってる。出たり入ったり、出たり入ったり。忙しいのね。大変ね。おチンコさんも。

「……おい。」

返事しなきゃ

「はい。」

「どうした?何かあった?」

「大丈夫です。何もありません。」

おチンコ抜けちゃった…。これ、カウントするべきかしら?

「………。少し寝とけ。」

「はい。」

そうね。そうしましょう…。

再び目を覚ますとすっかり朝で、隣に音羽さんの姿は無い。でもまだ気は抜けない…。バスルームを確認して、順にリビング、キッチンと確認していって。本当に誰も居ない事を確かめてから、ようやく安心出来た。

いつものように、やるべき事、やらねばならない事を片付けてしまわないと…。そう自分を叱咤して、動き始めた。





お稽古から戻ると、音羽さんがいた。

「おかえり。連絡よこせば迎えに行ったのに。」

「結構よ。私、自分で帰って来られるもの。」

「はぁぁ〜っ。なあ、何があったか話してみろ。言わなきゃ分かんないだろ?」

「言ったって分かんないと思うわ。用件はそれだけ?私、お風呂に入りたいの。」

「はぁぁ〜っ。マジ勘弁して……。」

勘弁して?それはこっちの台詞だわ。嫌なら自分の家に帰りなさいよ。あの人のところへ……。

その時、彼の『帰れないんだよっ』という台詞を思い出した。

ああ…。そういう事ね。あの女性と喧嘩でもしたんだ。それで気まずくて帰れなくて、ココに避難してたのね。最低っ!
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