この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
私は犬
第32章 我慢の限界*
出発前に…。とお母さまのお部屋に入った。来年で10年…。お母さまが亡くなって以来、誰も使っていない筈なのに、部屋の匂いを嗅ぐと、未だにお母さまの匂いがしているような気がする…。

クローゼットの扉を開けて中に入ると、主を無くした洋服達が、綺麗にぶら下がっていた。大きく息を吸い込むと、やっぱりお母さまの匂いがした…。

日本で暮らしていた家は処分してしまった。今ではマンションが建ってしまって、当時の面影はどこにも無い。売らなければ良かった…。でも、売却を決めた時は2度と見たくないとそう思っていた。人の気持ちはコロコロ変わる。今さら後悔しても何も始まらないのに。

ベルベットの菫色のカーテンを閉めて、ウォールナットの家具達を撫でて、部屋を出た。このマスターベッドルームは、ずっとこのまま残しておこう。

リビングに降りると、ぐったりした顔の剛ちゃんが座っていた。

「お待たせ…。わたし夕べは飲み過ぎちゃったわ。アルメリコとフレディ・マーキュリーの話ししたら終らなくて…。」

「あの、スモーク・オン・ザ・ウォーター歌った人達?」

「違うわよっ!それ歌ったのはディープ・パープルっ!フレディ・マーキュリーはクイーンよっ。痛たたたっ…。」
/637ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ