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カワリバンコ
第4章 和解 
あれから一週間が経ちました。

その日の朝早く、私は笑顔で夫を見送りました。

夫はまた息子と釣りに出かけました。

リエちゃんとトモ君の家でした。

これから三人で夕飯を囲むところです。

トモ君がお風呂から上がってきました。

トモ君はスポーツジムの仕事からさっき帰ってきたばかりです。

タオルで頭を拭きながら、缶ビール片手に食卓に付きました。

トモ君の前には分厚いステーキが置かれています。

今日、クミちゃんと一緒に夕飯の買い物にいきました。

二人で献立を選びました。

「え、ステーキは俺だけ? どうしたの? 今日はずいぶんと、豪勢だね?」

私とクミちゃんは笑顔で顔を見合わせました。

そして二人、同時に言いました。

「トモ君には、これからも元気で、がんばってもらわないとね!」

二人で大声で笑いました。

「今日は私が最初にするからね、いい? そのあとクミちゃんね!」

「いいよ、代わり番こにね!」

トモ君は無言で、分厚いステーキと私たちを交互に見ました。



~おわり~
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