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いとしい
第3章 いたい
ハルくんは
終始面白くて
ルカのこともちょっと忘れさせてくれる
止めようとしてくれてるのに
飲みすぎた
気がつくと
小綺麗でオシャレなワンルームに
ハルくんの家のベッドで寝ていた
びっくりして飛び起きて
自分をみると服はちゃんと着たまま
襲われてはないようだ
「もーーミイちゃん飲みすぎ!
タクシーでぐっすり眠っちゃって
家聞いても答えないし
仕方ないから連れてきたよ?
あ、何もしてないからね!!」
ハルくんはテレビみてて
私が起きたのに気付くと早口で言った
「あ、なんかごめん、ありがとう
もう帰るね!」
起き上がって荷物を持って
ふらふら歩いていくけど
酔いはまだ回っててコケそうになる
ハルくんが急いでこっちにきて支える
「もう、気をつけてよー
今日は泊まったら?」
少しドキッとして見上げると
近い
顔
近い!
ハルくんと見つめ合って
勝手に2人とも近づいていく
唇が重なった
無心に吸い付かれて
無心に返した
唇が離れると
「ごめん、ミイちゃん
うちまで送るね
僕、今何するかわかんない」
ハルくんは玄関に歩いて行って
ドアに手をかける
呆然としてたあたしは
お酒が入ってて正常なことがわかんない
ただ、衝動に任せていってしまった
「なにされても、いいんだけど」
ハルくんが驚いて振り返る
その目の中に、何かが灯った