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夏の出来事
第14章 妄想
脱衣所からタクミが言う。

「ねー?ここのタオル使うねー?
あ、トイレも貸してー!」

バタン。

トイレのドアを閉める音がした。

「や、、ぁ、はぁっ、ん、んんー」

ちづるの奥にあるローターの快感は波になって押し寄せる。

静かな快感を味わっていると、ゆっくりと波がきて、それに身を委ねたくなる。

イキそうになる。

「あ、、あ、、ぁぁ、、」

だけど、波が小さくてイケない。

トイレのドアを閉める音を聞いて、ちづるは思う。

あ、あたしも、トイレ、、行きたいのに、、!
なんで、、?
なんで、、!?

なんで、取ってくれないの!!?

、、、縛るの、やっぱり手だけで良かったのに、、!

タクミに対する怒りにも似た不信感が沸いてくる。

タクミくん、こういうの慣れてる、、?

もしかしたら、、、。

あたしみたいな女、タクミ君の周りに、何人も、、いるかもしれない。

だとしたら、あたし、、、

惨め だよ、、。

タクミ君、、

嫌 い、、、。

きらい。


急に頭の中がシーーンと、静かになった気がした。
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