パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第9章 全てを手に入れるか、全てを失うか

────帰宅したあたしは、手始めにいつもは母親任せにしている自分の部屋の掃除をすることにした。

これくらいカンタン！と思いきや、無くしたとばかり思っていた髪留めが出てきたり本に挟んであった古いハガキを見つけて当時を懐かしんだりと気が散ることばかりで全く進まない。

そうこうするうちに母が帰ってきてしまい、慌ててキッチンに下りる。

「お母さん、なにか手伝わせて！」

「ヒッ!?」

「…何よ、その反応」

「だって、あんたが自ら手伝いたいなんて…明日、いえ今から雹(ﾋｮｳ)が降るに違いないわ！」


人聞きの悪いことを真顔で言わないでよ！