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失恋キューピッド
第8章 チャンスの神様は後ろハゲで底意地が悪い
隣の部屋でも何やらゴソゴソ音がして、
『腹 減った?』
ミユキの笑い声と彼女の『き、聞こえちゃった…?』という恥ずかしげな声が聞こえた。

どうやら彼女のお腹が鳴ったらしい。

『下に行こう、何か作ってやる』




──しょうがないな、今日は何が食いたいんだよ?


それは、いつもミユキがあたしに言うセリフだったのに…

(やだよ、ミユキ…!)

布団にくるまったまま、あたしは声をひそめて泣いた。



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