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ロイヤル&スレイヴ!
第4章 3.ウワサのあのコとあの4人

やはり、ある程度の想像はしていたけれど、生徒会室もこの学校の例に漏れず、豪華絢爛な内観だった。
威厳の漂う壺やオブジェがあちこちに飾られていて。
もう、見るからに高価なソファーやテーブルが置かれているくらいでは驚いていられなかった。
そして、いよいよというべきなのか、滝くんの口からこの学園について語られることになる。
「――この土鈴学園には、ロイヤルトップとよばれる四人の生徒がいる」
本来、生徒会室にはおおよそ似つかわしくないはずの、上質な革張りのソファに腰を沈ませた滝くんが、そう、切り出した。
向かい合う私と滝くんの間には、紅茶の湯気が立ちのぼる。
ふわりと昇るハーブの香りが私の心を落ち着けてくれた。
「ロイヤルトップていうのは、いわゆる特権階級なんだ。選ばれた生徒は、学園生活を送るなかで様々な特権が与えられる。発言力もあるから、学園に与える影響も大きい。先生だって簡単には逆らえないくらい」
私の隣に座る楓くんが滝くんの言葉を補う形で私に説明をしてくれる。
「んで。そのロイヤルトップの4人にはそれぞれ、キング、ジャック、エース、ジョーカーって称号が与えられるんだけど。未結チャン……もう察しがついてるよね」
ソファには座らず窓際の壁に持たれていた暁くんが、楓くんの言葉にさらに続いた。
生徒会室に着いて一番最初に渡された、
新しいブラウスとブレザー代わりのセーターに着替えた私は、少し大きめなグレージュのセーターの裾をきゅ、と握る。
そして、ゆっくりと頷いた。
「それが、滝くんたちってこと……?」
「そう。キングの俺、ジャックの恭介、エースの暁、そしてジョーカーの猛。この4人が現在のロイヤルトップ」

