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ロイヤル&スレイヴ!
第4章 3.ウワサのあのコとあの4人

ずっと気になっていたキングやジョーカーといった単語の謎がやっと晴れた。
けれど。
何かのゲームかニックネーム程度だと思っていた私は、予想をはるかに上回る規模の大きさに、驚きを隠せないでいた。
ロイヤルトップって、つまり……偉い人達ってことだよね。
お金持ち学校だというのは、この学園に来る前に説明を受けていたし、それなりに覚悟はしていた。
でも、まさかここまで壮大な事態、想定なんてしていなくて。
知らなかったとはいえ、学園で一目置かれる存在に学校案内させたり、
お昼ご飯一緒に食べたりしていたのか、と思うと、
今更ながら、恐れ多くて、身体には悪寒にも似た震えが走った。
私が恐れおののいている間にも滝くんの説明は続く。
「選ばれる基準は学園への貢献度……主に寄付金の金額の高さ。そして、男子生徒であること」
滝くんは口を閉ざすと、一度瞬きをしてから私の方を見た。
その顔つきは真剣そのもの、だけど、声はどこか淡々としていた。
冷たい、ということじゃない。
むしろ、こらえているものが溢れないように、わざと感情を乗せないようにしている感じ。
きっとそれは、最後につぶやいた一言が関係している。
男子生徒であること。
この言葉が何を指そうとしているのか、私の頭では理解ができていなくて、情けないながら首を傾げた。
滝くんはまた、言葉を続ける。
「この土鈴学園は、名称こそ変わったけれど、昔からずっと続く学舎で、そのせいか男尊女卑の考えが校風として残っているんだ。
だから、男子生徒優位な校則や待遇が多い。
だんだん少なくなってるし、廃止にしたのもあるんだけどね。
伝統だのなんだの、うるさい奴が多くて完全になくすことは出来ていない」

