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ロイヤル&スレイヴ!
第4章 3.ウワサのあのコとあの4人

猛くんの方も気になって目線を送ってみると、バツが悪そうに唇を噛んでいる猛くんと目が合った。
けれど、すぐに反らされてしまう。
猛くんの表情は、さながら小さな男の子が自分のした悪戯にバレて動揺している、そんな顔つきで。
なぜだか私は、胸がきゅっと掴まれたみたいに苦しくなった。
猛くんも暁くんもすごく目を惹く男の子。
女の子が放っておくわけないよね。
……少しばかり過激な呼び名がついていることには、私も驚いてしまったけど。
けど、いつも一緒にいたせいかな。
猛くんに女遊びという浮ついたイメージが結びつかない。
面倒見がいいし、優しいし。
保健委員のお仕事もいつも真面目で、手際もよくって。
私の他愛のない話にも付き合ってくれるし。
暁くんは確かに女の子の扱いに慣れている印象はあったけど、こうして話している姿や立ち振る舞いを見ていても、不誠実な感じはしないんだけどな。
でも、きっと。
私の知っている彼らなんて、ごくごく一部を切り取っただけに過ぎないんだろう。
私なんかが分かった風に彼らの事を語るなんて、あまりにおこがましいかもしれない。
「次々脱線して申し訳ありません。話を戻しますね。
特権階級のロイヤルトップが四人とも男子生徒で構成されていることから既に明白なのですが、学園が男性有利であるのは先程話題に上がった通りです。
けれど、唯一、女子生徒に与えられる称号があります。それが『クイーン』です」

