この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ロイヤル&スレイヴ!
第1章 プロローグ―ゲーム開始のベルが鳴る


土鈴学園。

広大な敷地に莫大な資金をつぎ込んで作られた、最新設備がそろう、いわゆるお金持ちな子息子女が通うお金持ち学校では。

都市の中心部からは離れた、いわゆる土地の広い郊外にある土鈴学園はこの高校からも近く、駅で二駅進んだところにあったはず。

「先生の知り合いに花菱銀行の人がいるんだ。その人の息子さんが土鈴学園の卒業生らしくていろいろ教えていただいたんだが、女子生徒だけに適応される奨学制度があるって」

女子生徒、だけ?

「なんとも奇妙な制度だよな。この土鈴学園自体、ネームバリューのわりには校風や雰囲気は外部に伝わってこないから俺もどういう学校かは判断しかねる。けど、高校中退って経歴がつくよりは全然いいと思う」

だから、と先生は言葉を切って私を見つめた。

「今しかないぞ、学生時代は。――斎宮、いってこい」

いかにも芝居がかった調子で先生は、そう言葉を続けた。

そういえば佐々木先生は演劇部の顧問だったっけ。


ニカっと歯を見せて笑う先生の顔が、なんだかとっても温かくて、私はきゅっと胸が痛くなった。

心配して、応援してくれる人がいる。

そう思うと、息が詰まって泣きそうだった。



両親の行方はわからない。

幼い頃から今まで、思い出そうとしても家族らしい思い出がなくて。

それは私にとって、家族がいないも同然に思えた。


家族がいない。


それは心配してくれる人がいないということ。

そう、思っていた。でも…違うってうぬぼれてもいいのかな。

少なくとも先生は、私のことを心配してくれている。私の歩く道を作ろうとしてくれているんだ。




こうして私は、先生の薦めと、顔も知らない花菱さん(土鈴学園卒業生)の支援をうけて、誰もがうらやむ「お金持ち学校」への転入が決まったのでした。
/145ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ