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ロイヤル&スレイヴ!
第3章 2.学園生活スタート。
滝くんがあまりに必死かつ鬼気迫っているので、ただ事ではないことは伝わってくる。

私は滝くんの隣に座っていた猛くんへ、視線をちら、と向けた。

目があうと、猛くんは困ったように笑い、そして手を伸ばして私の頭をぽんぽん、となでてくれる。


「……悪いことは言わんから、入るなら別の委員会にしとけ」


歯切れの悪い猛くんの様子に、私は思わず首をかしげた。


「どうして?」

「どうしても」

猛くんはぴしゃりと一言を言い放つと、バジルポテトを口いっぱいに放りこんだ。

これ以上は聞かれても答えないぞ、という意思表示のように。


ちょっと、怒らせちゃったかな・・・・・・。

私はそれ以上どう会話を続けていいか分からなくなった。


会話に迷っているうちに、雰囲気は重たくなってしまい、なんとなく沈黙した空気が流れる。


それを打破してくれたのは、滝くん。


「そのー……未結はなんで委員会はいりたいの?」


滝くんが話を振ってくれたので、うなずいてから私は口を開く。


「新しい学校に早く慣れるには、委員会活動かなって。それなら前の学校でもやってた保健委員がしたくって」


空気を悪くした元凶という自覚があるので、せめてまともな理由があることだけでも伝えたかった。


「そっか。えらいな未結」


にこ、っと笑ってくれた滝くん。だけど、猛くんは眉間にしわを寄せて黙ったまま、だ。

それに気づいた滝くんが苦笑する。


「猛、顔怖い」

「うるせ」

「未結がさ、したいっていうなら俺らが止める権利はないって」

「何それ、滝クン冷たくないですかー?」


さっきまで反対してたくせに、といじけたように猛くんは滝君をにらむ。

それを受けてか、滝くんは私に視線を送ってから口を開いた。


「保健委員会自体は真面目でイイ奴らばっかだって知ってるからさ。委員長も頼りになるし。……問題はあのおっさ――先生くらい」

「いや、そのおっさんが大問題なんだろ」


依然納得いかない様子の猛くんは、眉間に一層濃いしわを作ってしまう。


私が変に自己主張しちゃったせいかな。
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