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ロイヤル&スレイヴ!
第4章 3.ウワサのあのコとあの4人


当たり前だけど、恭介くんは呼び止められて何事かと、目を見開いている。


恥ずかしかったし余計なことかもしれないけど、もう後に引けない。

私は待っていてくれる恭介くんのもとへ駆け寄った。



「ごめんね、呼び止めて。はい、これ」


言って、私が手渡したのは
細長い袋に一杯分を小分けにして封入されているタイプのインスタントのココアとカフェラテ、
そして、ハーブティーのティーバックたち。

あるといろいろ便利だから、というなんとなくの理由で日ごろから持ち歩いているラッピング袋に入れて渡せば、バラバラになってしまう心配はなし。


なし、だけれど。

最大の問題はこの即席お茶グッズを受け取ってもらえるかということ。


「これは…」


あぁ、やっぱり!戸惑うよね…。

私は頬やら耳やらが火照っていくのを感じつつも、お茶グッズを差し出したまま言葉を探した。


「恭介くん、お仕事大変そうだから。頭痛薬は先生にしか用意できないけど、これなら私でも渡せるものだから」

「お茶…ですか」

「うん。もしよかったら休憩のときにどうぞ。
あったかい飲み物飲むと、気分転換になるから。ハーブティーにはリラックス効果もあるし」


押し付けがましくならないようにと、せめて丁寧に渡したくて両手を添えて恭介くんの前に持ってくる。
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