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ロイヤル&スレイヴ!
第4章 3.ウワサのあのコとあの4人


東堂くんに、ではない。

扉の向こう、視聴覚室の方からだ。



不意を突く突然のことに、私の傾く身体は制止が利かず、床へ倒れる。


冷たい床の感触と、肌をぶつけた衝撃による鈍い痛みが同時に身体中に広がった。


慌てて身体を起こすと、見上げる視線の先には黒い影。



「へーえ、この子か、噂の」


立ちふさがる黒い影は低い声でつぶやく。

その黒い影――私を引きずり込んだであろう男子生徒が、がっちりとした大きな身体を揺らして笑っていた。


品定めをされるような、そんな声に全身にぞくりとした嫌悪感が走る。


逃げなきゃ。


床に放り出された身体を起こすと、私は、教室特有の二つある出入り口のうち、先ほど入ってきた方とは違う少し離れた出入り口へ向かって駆け出した。

力技で来られたら男女の差で敵うはずなんてないのに、恐怖から逃れるためだけに、本能的に身体が走れと信号を送る。



お昼だというのに窓という窓に遮光カーテンがかかっているせいで、電気のつけられていない視聴覚室は薄暗い。


そのせいで、ほかにも人影があったことに私は気づけなかった。



講義机の間を走り抜けて反対側の扉を目指せば、物陰に潜んでいたのか二、三人の男子生徒が姿を現す。


扉の前に立ち塞がれば、口元を緩めてこちらを待ち構えていた。




「斎宮さん、ちょろすぎ」



絶望的な状況に思わず後ずさった瞬間、背後から嘲笑めいた声がした。


その声の主は。


先ほどまで優しく笑いかけてくれていたことが嘘のような、冷たくあざ笑う声だった。



振り返ると、そこには数名の生徒を従えた東堂くんが、いた――。
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