パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第18章 代償

亡くなった身体は 燃やされ消えていっても 魂は宇宙のどこかで浮遊して、
また機会を見て 何かの指令でお母さんのお腹に宿る、と。
その魂には前世の記憶はないが 魂に刻印された それまでの生き様を 背負って 生まれ変わるんだ、と。

前世の様々な想いや罪を しっかり刻まれて 次の世界に生まれる、と。

ある時代の少年兵士、鉄砲を持って戦場を逃げまどう。
どうしてもひけない 引き金。
ある瞬間 敵軍の同じくらいの少年兵士の銃口が しっかりと自分に向けられた。
お母さん！と心で叫びながら 思わず初めて 引き金を引いた。
ドンッ！！
と重い低い音と共に 自分に銃口を向けた少年が 左脇腹から血を吹いて 倒れる。
同時に 後ろから自分の背中を 撃たれる、、。

次に生まれた時 時代は平和なサラリーマン人生。
生涯 左脇腹の鈍痛に悩まされて生きる。
特に何の異常もなく検査を繰り返しても問題ない、
時々襲う不思議な鈍痛を抱えたまま 一生を生きた。

そんな事が 確か書いてあった。
本当かどうか、、いつの時代の どの国の人かも わからない、、。

そんな事があるなら、、
自分の前世の魂は 何を背負って来たのだろう。
どんな想いで 何の罪で、、。

きっと今世では 何も償えてないかもしれない、
また次も同じような何かを背負って生まれて来るのか。

それはそれでいいかも しれない。