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第21章 十九歳

こうして見ると 本当に平和な我が家、穏やかな両親のお陰かな。

昔 お母さんが言ってた事がある。
学校や職場では一生懸命頑張って でも色んなストレスもある。家は ちゃんと寛げて自由で安らぎの場所にしておきたい、と。

勉強しなさいと言われた事もない兄は 国立大学だし 私は時々言われて まぁまあの私立。
よく聞くガミガミ母さんとは正反対、おっとり気質な私は母さんに似たのかな、。

「綾ちゃん、モテるでしょ？彼氏とか いるの？」
ビールを運びながら 家族も遠慮して聞かない事を平気で聞く大将。
家族中が シンとする、、えっ、、気まずいよ、、。

うまい切り替えしも思いつかない。
「あ、、いやモテないですよ〜」
なんとか セーフか、、。
兄さんが 「母さん 梅酒おかわりは？」

ああ、、兄さんありがとう、、。ちょっとドキっとしたじゃない、、。
特に内緒にしてる訳じゃないけど やっぱり言いにくい。
紹介する タイミングが来たら とは思ってるけど、。

この歳で きっと色々ありながら母になったお母さんて 凄いな、と また しみじみ思った。
若くて結婚したし 浮気の一つや二つ あっても不思議じゃあ ないかも、、。
お父さん どう見ても冴えないし なぁ、、。