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この春 少女から、、。
第5章 始まったアルバイト
真ん中の大きな 真っ黒の 漆塗りテーブルに、女将が 小さな切子グラスに 氷と飲み物を注いだ。
「 では 後ほど。」

院長は 和室の窓際に 立って外を眺めている。
どこからか上品な お香の香り。
「 もうすぐ 桜ですね。」
スラッとした後ろ姿の院長。

「あの、、、院長、、、往診は?、、?」
ようやく 声が 届いたか。

院長は振り返って ジャケットを 脱ぎ ネクタイをスルスルと 緩め 外す。
敷かれた座布団にゆっくり座って グラスに手をかける。

な、、何か言ってよ 院長、、、!
動揺と 緊張で 立ちつくす。

カチャ っ、、
氷の音が 静かな部屋に響く。
「 お疲れ様、今日は もう ないよ。」
そう言って ごくっごくっと 飲み干した。

じっと私を 見つめる。
えっ、、、何?、、、何?、、、!

「こっちへ おいで。」

い、、院長、、、!!
何を言ってるの、、!

えっ??、、、えっ?、、、、。

不安が MAXに、
身体中が 硬直する。

私は どうして ここにいるの!

「来なさい。」

えっ、、、、!

院長の優しい目とは うらはらな
事務的な 口調。
沈黙が 苦しい。

ゆっくり 院長の 隣にいく。

叱られる前の 子供のように
畳の上に 正座した。
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