この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
-蜜姫-
第3章 -第二章-
--どれくらい そうしていただろうか。
雅人は静かに涙する雪乃の背中を 優しくさするように撫でていた。
トクントクン
気がつくと雅人の心臓の音を聞いて ひどく安心してる自分がいた。
それに 雅人からはいい匂いがする。
「………………………」
ようやく涙が止まり 冷静になってくると今の自分の状況が恥ずかしくなってくる。
「………あ、あの…………
ごめんなさい。私……」
恥ずかしそうに 身動ぎする雪乃から雅人は そっと離れる。
「………落ち着かれましたか?」
「…はい。……すみません。
取り乱してしまって………それに雅人さんの服が…………」
「いいえ。大丈夫ですよ。
私も 性急に話をしてしまい、申し訳ありません。」
「いえ。……でも、不思議だけど……
何だか納得が出来るというか………
上手く言えないけど…………」
そう言って俯く雪乃に雅人は ベッド横のチェストから取り出した一枚の写真を見せる。
「これが あなたの母親の綾乃様です。
そして綾乃様が抱いているのが雪乃様です」
雪乃は 雅人から写真を受け取り見つめる。
「この人が……………。」