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-蜜姫-
第3章 -第二章-
写真には 雪乃によく似た女性が赤ん坊を抱いて、優しく微笑んでいた。
雪乃は写真を指で撫でる。
「そういえは私、ママやパパと一緒に写真って 撮ったことないな……。
パパはいつも私だけを 撮してた。
それはやっぱり ホントの親じゃなかったからかな………」
「村井夫婦は、本條家に忠実な部下でしたから。
でも、親として愛情深く雪乃様を大切に育てていましたよ。」
雅人は優しく微笑む。
雪乃も目に涙を浮かべて 雅人を見つめながら
「……はい。」
そう答えた。
「雪乃様。
お風呂の用意が出来てますが………
お入りになりませんか?」
「…お風呂?……」
「はい。
お風呂に入って温まったら 気分も変わりますよ」
「そうですね………
顔も洗いたいし……お風呂頂きます。」
雪乃が泣きはらした顔で 照れたように笑う。
「では、ご案内いたします。
こちらへ……………。」