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第42章 罪を起こさせたのは心だった～韓流時代劇トンイより～

　チャン・ヒビンの生涯を描いたドラマを私はかつてもう一つ見たことがあります。

　妖婦チャン・ヒビンといい、悪女の涙を描いたとして、

　歴代チャン・ヒビンを描いた作品群の中での最高傑作とされた作品です。

　こちらでは粛宗をイム・ホさんが演じました。

　このヒビンは最後まであがき、悪態をつきまくり、最後は怒った粛宗に

　毒薬を無理にながしこまれて亡くなるという酷い死に方でした。

　私はこれはこれで、いかにもヒビンらしい死に方だとそのときは納得したものです。

　昨夜のヒビンは、かつて私が見たヒビンとは真逆といっていい死に方でした。

　世子を頼むとトンイに懇願したときまでは取り乱していましたが、

　そこから先は元王妃の威厳にふさわしい死に方だったと思います。