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思い出のアルバム
第21章 赤い糸は…
駐車場へ歩いて向かう。
専門への進学が決まってから免許を取っていた。
修ちゃん家まで、このスーパーから数分。
連絡してから行こうか……考えながら歩いていたら
車の陰に立つその人が目に入る。
「・・・・・・!!!」
人ってさ、本当に驚くと……声、出ないんだね。
声だけでなく……足も動かなくなるんだね。
本当に会いたかった人を目の前にすると…自然と涙出るんだね。
「……やっと会えた……」
久々に会ったその人は
少しまた大人びた風貌になり…でも、その微笑みは出逢った時から変わってない……
「沙織……」
私を呼ぶその声も……何も変わってない……
「……しゅ…ちゃん………」
いっぱいいっぱいで、やっと出た声……
さっきやっと涙ひいたのに
まだ出てくるんだ……この粒は。
せっかく久々に会えたのに、こんなボロボロの顔……
「ごめんな………いっぱい待たせて……辛い思いさせて……」
力いっぱい抱きしめられた。
この腕の感触…
修ちゃんの匂い…
ずっと、ずーっと
待ってたの………
スーパーの駐車場ってのを忘れるくらい
抱きしめられていた……