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第3章 3

「……ん……っ」

愛しいものを扱うように頬に添えられる手は、悠斗のものとあまり変わらないように思えた。

悠斗が最後に触れてきた手も瀬田くんと同じように温かかった。

だからこそ分からない。
どうして悠斗は私の手を離したのだろうか。
そこにどんな意味があったのだろうか。

「彩さん、もっと俺を感じて？俺だけを見て？そうすれば悲しいことなんて全部なくなるよ？」

私の心を見透かしたように、瀬田くんが私を見つめる。
私は悲しい顔をしてるのだろうか。
瀬田くんが私を見つめる目もどこか寂しげだ。

「じゃあ、挿れて？瀬田くんだけを感じさせて？」

私の言葉に瀬田くんは服を全部脱いだ。

肌と肌が触れ合って、私は瀬田くんに抱かれていることを実感する。