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束縛されるなら君に
第5章 5
カチ、カチ、カチ
時計の針の音だけがやけに響く。
時刻は13時。
まだかろうじて昼休みの時間だ。
……しようと思えば、できるのかもしれない。
「…………っ、」
涙が、溢れた。
幾筋も流れるそれは、私の顎から床にぽた、ぽた、と落ちる。
『先生は後悔したことないんですか?』
松田さんの言葉がよみがえる。
悠斗だけじゃない。
私は瀬田くんにも後悔しようとしている。
これでいいの?
これでホントに後悔、しない?
気づいたら……私は携帯を握りしめていた。