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穢れ貴き美しき
第2章 いつも決まった時間

親が起きると一旦電話を切ってメールに切り替える。いつものことだ。
実は私はまだ宿題をやっていない。
私は彼からのメールを、眠たい目をこすりながら待つ。
<タイミング悪いよね>
あ、来た。良かった。
<ごめんね>
<でも、大丈夫だよ>
<良かった>
彼には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
でも私は、彼が今どんな気持ちでいるのか訊いてみることにした・・・・私は、今まで「勇介さん」と呼んでいたのをこの日から「勇介くん」と呼ぶようになった。
勇介くんが怒らないか心配だったが、勇介くんは優しいから「勇介くん」と呼んでいいかは訊かなかった。
<ねぇ>
<どうした?美貴ちゃん>
<勇介くんは私のことどう思ってる?>
私はついに、彼に訊いてしまった。
心臓が暴れるのを感じながら私は彼からの返事を待っていた。
ちょっとしてから返事がきた。ドキドキしながら携帯を見る。訊いたはいいものの、実は返事を見るのが怖い。
<美貴ちゃんのこと大切な彼女だと思ってるよ>
えっ―――
<勇介くん本当?>
<本当だよ>
私嬉しくて涙がでてきてしまった。
<勇介くんありがとう>
<美貴ちゃんは俺のことどう思ってるの?>
<私も大切な彼だとおもってるよ>
私は泣きながら返事を打つ。涙で霞んで文面はめちゃくちゃになってしまう。

