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第1章 再会

「なんでさ、歌舞伎町に用事があるのに西口待ち合わせなの？東口じゃない？」

「だって邪魔なの加わるし…独り占め出来るの今だけだし…」

陽菜はムクレテそう言った

「迷ってるのか？」

「そんな訳ないじゃん、今夜をどれだけ待ち望んでたか…」

顔立ちが整っているだけに陽菜の邪悪な笑顔は怖かった

歌舞伎町の裏通りの雑居ビル、ガタガタと壊れかけた音を立ててエレベーターは４階に止まった

目の前には鉄の扉があり、呼び鈴を鳴らすとカタンとドアに付いた小窓が一瞬開いた後、ロックが外れる音がしてドアが開いた

「どうぞ」

見るからに怖い職業と分かる男に言われて入った先は殺風景な部屋だった

「やっほー、智子」

「高橋に矢嶋…なんで…」

部屋の中央の椅子に座っていた神田智子は驚きを隠せなかった

「聞いたよ智子、男に借金押し付けられて大変なんだって？」

「あんたには関係ないでしょ、それよりあんた達何でここに居るのよ、笑いに来たわけ？」