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戦国ラブドール
第20章 半兵衛は二度死ぬ
「これは、私自身を模したものです。いくら似せても、私があなたを感じられる訳ではありませんが……私と思って、受け入れてください」
大海は無機質なものを受け入れると、つい悪夢を思い出してしまう。あまり張り型は好きでないのだが、この時ばかりは頷いた。
「あ……ん、ああっ!」
ゆっくりと、存在を思い知らせるように侵入してくる張り型。形に合わせて広げられると、本能がそれを締め付ける。全てを飲み込むと、大海は半兵衛に懇願した。
「半兵衛殿……後ろから、目隠しして、抱き締めてください……」
「後ろから?」
「見えなくして、肌を感じれば、もっと半兵衛殿と繋がってる気がすると思って……」
半兵衛は大海を四つん這いにさせると、手拭いで大海の視界を遮る。そして大海に覆い被さると、張り型を動かし始めた。
「あっ……あ、あんっ、ああ、はあっ……!」
何も見えない今、感じるのは半兵衛の温もりだけ。張り型に命はないが、それを操る半兵衛には熱がある。大海の感じる箇所を正確に突き、激しく掻き乱す動きには血潮を感じた。