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近親にゃんにゃん
第1章 秘密の関係
ジリリリリリリリリリ───。

それは窓から入る優しい陽射しが俺を包み込む時間。眩しいと言う事もあり、目を開けるのもまだままならない俺は、手の感覚を頼りに音の方へと手を伸ばす。ベッドの傍らにどっしりと鎮座する机の上、その目覚まし時計はうるさく鳴り続けていた。

何とか手探りでアラームを止めた俺は小さく伸びをし、眠りから覚めたばかりであまり言う事をきかない身体をゆっくりと起こす。

目を開けると同時に視界に入ってくる教科書たち。自分の空間とでも言うかの如く部屋を蹂躙するそれらに対し、たちまち眉根をひそめ顔を曇らせる。起きた時から気分が悪いのも如何なものかと思い別の事を考えようとした時、ふと今日が金曜日だと気付いた。

「今日が終われば明日から休みか……」

一週間の疲れが一気に来ると言うのもあり、大抵の人が感じるであろう金曜日特有の気だるさが次に俺の意識を支配した。ベッドに座ったままの状態で頭をポリポリと掻き、口を無造作に開き欠伸をする。次いで時間を確認すべく俺は机の上に顔を向けた。

カチカチと規則正しく鼓動するその目覚まし時計は、6時40分を少し過ぎた所に指針を示す。

ベッドから降りようと足の踏み場が殆ど無い床に安全地帯を見出し、そこに足を伸ばす。暫し立ち止まり辺りを一瞥するや否や、今度は余りに荒んだ空間が、台風が通過した後の惨状を彷彿とさせるかの様なその光景が思考を妨げる。部屋が汚いまま学校に行くのも些か気分が悪いのではないかと感じ、どうせ時間に余裕はあるのだからと床に広がった教科書たちを少しばかり片付けをする事にした。

片付けと言ってもそんな大層な事をする訳では無い。まずは乱雑に置かれた教科書を拾い上げ、机の上の申し訳程度の本棚に適当に押し込んでいく。その後ぐしゃぐしゃに積み上げられた洗濯物を押し入れに放り込む。

これでは片付けではなくその場凌ぎに限りなく近い気もするが、当然朝からそこまでやる気がある訳でも無い。俺は朝の空気を目一杯吸い、両の手のひらで頬をパチンと叩いた。
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