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近親にゃんにゃん
第1章 秘密の関係

少しの時間が流れた。
───気分転換がてらに始めた片付けではあるが、小綺麗と言った調子にまでは現状回復する事が出来た。改めて時計を見るとまだ学校に向かうべき時間まではまだ余裕があるようだ。
ふう、と短く息を着き視線を落とすと、そこには先程までは隠れて見えなかった淡い緑色をしたカーペットが顔を覗かせていた。
何となく懐かしさを感じる心象にも別れを告げて自分の部屋を出た。木目が温かみを演出する通路を、ゾンビの様にのそのそと歩みを進める。二階に位置するこの通路を隔てて俺と妹たちの部屋は存在している。が、2人に用事がある訳もなく突き当たりの階段まで歩みを勧めた。
階段を降りると、トントントンと包丁がまな板の上を踊る音が耳に入ってくる。リビングに入るなり料理を作っていた美羽が声をかけてくる。
「おはよう、お兄ちゃん」
カウンターキッチンはリビングに置かれた食卓に向け備えられ、互いの様子を伺える。彼女は手をタオルで拭きながらダイニングキッチン越しに笑顔をこちらに見せてくる。俺もテーブルの椅子に腰を掛け、美羽に返す。
「おう。おはよ」
毎日交わす挨拶がいつも通りの何気ない1日の始まりを改めて感じさせるのだった。
───気分転換がてらに始めた片付けではあるが、小綺麗と言った調子にまでは現状回復する事が出来た。改めて時計を見るとまだ学校に向かうべき時間まではまだ余裕があるようだ。
ふう、と短く息を着き視線を落とすと、そこには先程までは隠れて見えなかった淡い緑色をしたカーペットが顔を覗かせていた。
何となく懐かしさを感じる心象にも別れを告げて自分の部屋を出た。木目が温かみを演出する通路を、ゾンビの様にのそのそと歩みを進める。二階に位置するこの通路を隔てて俺と妹たちの部屋は存在している。が、2人に用事がある訳もなく突き当たりの階段まで歩みを勧めた。
階段を降りると、トントントンと包丁がまな板の上を踊る音が耳に入ってくる。リビングに入るなり料理を作っていた美羽が声をかけてくる。
「おはよう、お兄ちゃん」
カウンターキッチンはリビングに置かれた食卓に向け備えられ、互いの様子を伺える。彼女は手をタオルで拭きながらダイニングキッチン越しに笑顔をこちらに見せてくる。俺もテーブルの椅子に腰を掛け、美羽に返す。
「おう。おはよ」
毎日交わす挨拶がいつも通りの何気ない1日の始まりを改めて感じさせるのだった。

