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心掟
第2章 偶さか
彼女はこの店に現れた。
あの学校からは遠く離れた …―
きっと新幹線を使っても二時間以上かかるであろうこの地に。
現れた。
… ― 卒業式から3年
彼女とは一度も連絡を取り合っていなかった。
「 … いらっしゃい 」
彼女の前へ姿を出し、そう声を掛ける。
彼女は彼の姿を認識すると、ほっとしたかのように肩を下ろした。
「 … やっと、逢えた 」
彼女ははにかみ笑うとそう口にした。
やっと?
逢えた?
それは俺に向けた言葉なのか?
そう考えると脈が早まる。
「 会いたくって。来ちゃった 」
小悪魔の様に微笑むその表情に、俺の心臓が一気に爆発しそうになる。
「 え、どういうこと … 」
「 今日、夜、空いてる …? 」
さっきの表情と打って変わって困った様に俺を見上げる。
そして頭の中で巡る
― 今日、夜、空いてる? ―
その言葉が。

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