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心掟
第1章 紐帯
時計の針が 16::00 を回る頃
“ 彼女 ”がこの店にやって来た …―
「 何かお探しですかー? 」
店員にとっては“ 決まり文句 ”と言ってもいい程の言葉が飛び交う中、聞き慣れた彼女の声が遠くで聞こえた。
「 あ… 私、楽器は初心者で… 」
その聞き慣れた声に咄嗟に心臓が跳ね上がる。
レジを担当していた俺は客の会計を済ませると同時に、声の聞こえた入口の方へと足を運ぶ。
鼓動が速くなっていくのが自分自身で感じ取れる。
「 そうなんですね!気になる事は…
後輩が声を向ける先にひとりの女性を確認する。
「 あ… ありがとうご…
はにかみ、少し困った様なその笑顔
小柄な体型に、薄化粧ながらも火照るその頬
甘い、落ち着く様なその声
…― まさしく
学生時代に想いを寄せていた “ 彼女 ” だった。

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